
『WDCC』(Walt Disney Classic Collection)は、ディズニー映画の名場面を再現したフィギュアです。
精巧な造形と、映画のワンシーンをそのまま切り取ったようなクオリティが評価されており、ディズニーファンの間では「芸術作品」とも言われています。
初めてWDCCを知った方は、「どんな種類があるの?」という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
本記事では、WDCCの魅力から人気・レアなモデル、購入時の注意点まで分かりやすく解説します。
これからWDCCを集めたい方はもちろん、すでにWDCCを持っている方にも役立つ内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

WDCCは『Walt Disney Classic Collection』(ウォルト・ディズニー・クラシック・コレクション)の略称で、1992年から2012年まで商品展開が行われました。
まず初めに、WDCCにはどんな特徴があるのかを、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。

WDCCの特徴は、ディズニー映画のワンシーンがそのままフィギュアになったような「高い再現力」です。
『白雪姫』『ファンタジア』『シンデレラ』など、懐かしのディズニーアニメの名場面を、繊細な表情やポージングによって忠実に表現しています。
素材には高品質の磁器が使用されており、衣装の質感やキャラクターの表情、光と影のニュアンスに至るまで丁寧に作り込まれています。
WDCCは一般的なフィギュアとは異なり、鑑賞価値の高いコレクターズアイテムとして位置づけられています。

WDCCの制作には、アメリカ・カリフォルニア州にある『ウォルト・ディズニー・スタジオ』が携わっています。
まず、ディズニー映画の制作に携わったスタッフによって、「どのシーンをフィギュアにするか」が選定されます。
選ばれたシーンをもとに、アニメーターが原画や公式資料を参考にしながらスケッチを制作します。
完成したスケッチは職人の手に渡り、イラストを忠実に再現するため、すべて手作業で型作り、彫刻、彩色が行われます。
細部まで妥協のない丁寧な工程を経て、1体のWDCCがようやく完成するのです。

完成したWDCCの底面には、制作年や作品名、シリーズ情報などを示す『バックスタンプ』が刻印されます。
上部に描かれている金色の『Walt Disney』(ウォルト・ディズニー)のサインロゴは、WDCCのみが使用を許された特別なものです。
このバックスタンプこそが「ディズニー公式のフィギュア」という証であり、真偽判定や価値判断においても重要な要素となります。

WDCCは1992年から販売が開始され、2012年にすべてのフィギュアの生産を終了しました。
そのため、現在市場に流通しているのはすべて中古品です。
特に、箱付きの個体や数量限定モデル、状態の良いフィギュアは希少性が高く、プレミア価格で取引されるケースも少なくありません。
WDCCは
・ディズニー公式が制作したフィギュア
・数量限定で展開されていた
・すでに生産が終了しており、現存数が限られている
という理由から、世界中のディズニーファンやコレクターから高く評価されています。

WDCCは数あるディズニーフィギュアの中でも、特にコレクターから支持されているシリーズです。
その理由は「ディズニー公式だから」「古いシリーズだから」といったものではありません。
ここでは、WDCCが愛され続ける理由を、3つの魅力に分けて解説します。

WDCCの魅力は、上品で高級感のある見た目です。
素材のほとんどに磁器が使用されており、プラスチック製フィギュアにはない、自然な光沢と滑らかな質感を備えています。
アクセサリーや小道具など、磁器での表現が難しい細かなパーツには、貴金属やクリスタルが使用されることもあります。
細部まで丁寧に造形・彩色されている、まるで美術品のような存在感がWDCCの魅力と言えるでしょう。


WDCCは、ディズニー映画の名場面を切り取って立体化したフィギュアです。
フィギュアを眺めるだけで、映画のワンシーンや当時の感動が鮮明によみがえります。
例えば、WDCCには次のような名場面を再現した作品があります。
WDCC 白雪姫【Won’t You Smile for me?】
白雪姫が森の中で劇中歌『歌とほほえみと』を歌うシーンを再現
WDCC ファンタジア ミッキー&イェン・シッド【Oops…】
部屋を水浸しにしたミッキーを、魔法使いイェン・シッドが叱るシーンを再現
WDCC 美女と野獣 ベル&ビースト【She Didn’t Shudder at my Paw】
ベルと野獣が劇中歌『愛の芽生え』を歌うシーンを再現
「初めて観たディズニー映画」「何度も観たお気に入りの作品」など、自分の思い出と結びついたシーンを手元に残せるのは、WDCCならではの楽しみ方です。

WDCCは2012年に生産が終了しており、現在は新品が一切制作されていません。
制作工程の最後には型を破壊していたため、同じフィギュアがもう1度作られることもありませんでした。
中古市場に流通しているフィギュアの数には限りがあり、年々入手が難しくなっているアイテムでもあります。
「全く同じ作品が存在しない」という点が、WDCCの希少性とコレクション価値を高めています。

WDCCには多くのフィギュアが存在し、それぞれが「シリーズ」というカテゴリに分類されています。
初めて触れる方にとっては、「どれを選べばいいのか分からない」と感じることも多いでしょう。
そこで本章では、WDCCの中でも知名度が高く、「代表」とされるシリーズを紹介します。
各シリーズの特徴を理解することで、自分に合ったWDCCの方向性が見えてくるはずです。

『Animator’s Choice』(アニメーターズ・チョイス)は、『ウォルト・ディズニー・スタジオ』に所属するアニメーターの代表作をテーマにしたシリーズです。
代表作として、フランク・トーマスが作画監督を務めた『ピノキオ』が挙げられます。
このシリーズの大きな特徴は、フィギュア化するシーンをアニメーター自身が選定していることです。
キャラクターの仕草や表情、動きの美しさに重点が置かれており、まるでスクリーンから飛び出してきたかのような躍動感を楽しめます。

『Villains Series』(ヴィランズ・シリーズ)は、ディズニー映画に登場する悪役(ヴィラン)を中心としたシリーズです。
『眠れる森の美女』のマレフィセント、『リトル・マーメイド』のアースラなど、ディズニー映画には欠かせない個性的なヴィランたちがフィギュア化されています。
マントの広がりやうねる触手など、陶磁器製とは思えない迫力のある造形が特徴です。

『Of Dreams & Magic』(オブ・ドリームス・アンド・マジック)は、ディズニー作品における「夢」や「魔法」をテーマにしたシリーズです。
『シンデレラ』のフェアリー・ゴッドマザーや、『ふしぎの国のアリス』のアリスなど、キャラクターが魔法を使う場面がフィギュア化されています。
「子供の時から好きな作品」「このシーンに思い入れがある」といった、ディズニーアニメの思い出を重視したい方におすすめです。
『WDCS』(ウォルト・ディズニー・コレクターズ・ソサエティー)は、1993年から2009年まで運営されていた、WDCCの会員組織です。
入会後は限定フィギュア『メンバーズキット』の購入権や、ピンバッジ・情報誌の配布などの特典が用意されていました。
さらに、『蒸気船ウィリー』の冒頭で口笛を吹くミッキーのフィギュアなど、在籍年数に応じて購入できる特別なアイテムもありました。
すでにWDCSは運営を終了しており、所持しているユーザーも限られることから、WDCCの中でも特に希少性が高いシリーズと言われています。

WDCCには「〇体限定」など、生産数が限られていた“レア”なフィギュアが存在します。
生産数の少なさや作品の人気などが重なり、現在の中古市場では数万円で取引されることも多いです。
ここでは、WDCCの中でも希少性が高く、高額で取引されているフィギュアを6つ紹介します。

『ロジャー・ラビット』は1988年に公開された映画で、“アニメ×実写”の先駆けとして名高い作品です。
こちらは主人公『ロジャー・ラビット』の妻である“ジェシカ・ラビット”のWDCCで、5,000体限定で販売されました。
曲線的なボディラインや、キラキラ輝く衣装とメイクなど、ジェシカのセクシーさを存分に表現しています。

1933年にアメリカで公開された短編アニメ『三匹のこぶた』に登場する、オオカミの“ビッグ・バッド・ウルフ”のWDCCです。
こちらは7,500体限定で販売されました。
WDCCで採用されたのは、ビッグ・バッド・ウルフがこぶた達を食べようと、家を吹き飛ばすシーンです。
オオカミの唸り声が聞こえてきそうな、躍動感溢れる造形が特徴です。

1961年公開のアニメ映画『101匹わんちゃん』に登場するヴィラン“クルエラ”のWDCCです。
こちらは500体限定で販売されました。
フィギュアに採用されたのは、クルエラが愛車『パンサー・デ・ビル』に乗り、屋敷から逃げ出した子犬たちを追いかけるシーンです。
髪の毛やコートが大きくなびく造形から、勢いよく走り抜けるスピード感が見事に表現されています。

『ロビン・フッド』は、1973年にアメリカで公開されたディズニー映画です。
本作のヴィランであるライオンの“プリンス・ジョン”と、ヘビの“サー・ヒス”がセットになったWDCCです。
映画の公開年にちなんで、1,973体限定で販売されました。
2人が悪だくみを企んでいる様子が伝わる構図で、キャラクター同士の関係性がよく伝わる作品です。

1992年にアメリカで公開されたアニメ映画『アラジン』のWDCC作品です。
映画の公開年にちなんで、1,992体限定で販売されました。
主人公のアラジンとジャスミンが、劇中歌『A Whole New World』を歌う名シーンを再現しています。
まだ見ぬ広い世界へ旅立つ、2人の高揚感とロマンを感じられるフィギュアです。

『ピノキオ』に登場するピノキオ、ジミニー・クリケットなどのキャラクターと、ゼペットじいさんの部屋にあるおもちゃ棚を再現したWDCCのオーナメントです。
こちらは4,000個限定で販売されました。
サイズは通常のWDCCフィギュアより小さめなので、限られたスペースでも飾りやすい点が魅力です。

WDCCはすでに生産が終了しているため、現在入手できるのは中古品のみです。
このように希少価値の高いWDCCだからこそ、購入時には状態や付属品の確認が重要です。
購入時のチェックを怠ると「思っていた状態と違う」といった失敗につながる可能性があります。
WDCCを購入する前に、確認しておくべきポイントを見ていきましょう。


WDCCは、フィギュア本体と付属品が揃っているかどうかで価値が大きく変わります。
中古市場では以下のアイテムがすべて揃っているものを「完品」と呼びます。
・WDCC本体
・専用の木箱
・説明書(COA)
・台座
・ピンバッジ
これらすべてが揃った「完品」は、コレクター市場でも需要が高く、買取に出す際も高額になりやすいです。


WDCCは陶磁器製のため、本体のヒビやパーツの欠けなどが価値に大きく影響します。
購入前には以下の点を確認しましょう。
・本体にヒビや傷がないか
・指先や耳、鼻など細いパーツに欠けがないか
・色あせや変色がないか
オークションサイトに掲載されている、出品写真が少ない商品には注意が必要です。
可能であれば複数方向からの写真や、アップ画像を確認することをおすすめします。
WDCCの価格は、以下の要素によって大きく変動します。
・フィギュアの販売台数(〇体限定、会員限定など)
・状態の良し悪し(キズやヒビ)
・箱や付属品の有無
同じフィギュアでも「完品かどうか」「保存状態が良いか」によって、価格差が出ることも珍しくありません。
相場を把握せずに購入すると割高になるケースもあるため、複数サイトの価格を比較して判断することが重要です。
WDCCはディズニー公式ならではの完成度の高さと、職人の手作業による繊細な造形が、多くのファンを惹きつけています。
2012年には生産が終了し、現在では所有者が限られていることから、希少性の高さでも注目されています。
お気に入りのキャラクターや思い出の作品を形として残せるWDCCは、ディズニーファンが長く楽しめるコレクションと言えるでしょう。
本記事を参考にお気に入りのWDCCを見つけ、ディズニーの世界をより身近に感じてみてください。