アバンティー製サンデーサイレンスの競馬ぬいぐるみをとても綺麗な状態でお譲り頂きました！買取実績ギャラリー

サンデーサイレンスは1986年アメリカ生まれの競走馬です。1988年にデビューし、翌1989年にはアメリカ競馬界の３冠のうち２冠を獲得し、ブリーダーズカップ・クラシックなどGⅠ６勝という圧倒的な活躍を見せました。しかし1990年に靭帯を痛めて引退しました。

引退後は日本の社台スタリオンステーションで種牡馬入りします。その結果1995年以降、13年連続で産駒、つまり子供たちの獲得賞金合計額がトップとなるリーディングサイアーの座に就くこととなります。

そのほかにも中央競馬における種牡馬にまつわる記録を塗り替えました。「馬は血で走る」とは有名な言葉ですが、現在に至るもサンデーサイレンスを起点とするサイアーラインは日本競馬界の一大勢力となっています。

まさに海外産の名馬中の名馬といえるサンデーサイレンスですが、実は生まれた当初は足が曲がり見栄えが悪く華奢な体格、そのくせ気性は荒いといいところなしでした。

競り市ではろくな値がつかず、ファームオーナーのアーサー・ハンコックが２度も買い戻す始末。結局ファームオーナー自身とその友人たちがオーナーとなり何とか競走馬への道を歩み始めます。

しかし調教が進むにつれ、その秘められた素養を発揮。88年10月のデビュー戦は２着に終わるものの、11月の２戦目にて初勝利。12月に２着をとったあとに休養に入ります。

翌年３月の復帰戦で優勝、同月のサンフェリペハンデキャップ（GⅡ）で重賞初制覇。４月のサンタアニタダービー（GⅠ）で２着に11馬身差で圧勝、アメリカクラシック三冠の第１冠・ケンタッキーダービーをも制覇。続く２冠目となるプリークネスステークスも一番人気のイージーゴアと最後の最後までもつれあう接戦を見せ、数センチ差で優勝を遂げました。

しかし３冠目となるベルモントステークスでは、そのイージーゴアに８馬身差の２着に敗れます。以後はスワップスステークス（GⅡ）で２着、スーパーダービー（当時はGⅠ）で優勝。この年の大目標としていたブリーダーズカップ・クラシック（GⅠ）で、ライバルであったイージーゴアの追い上げをクビ差でかわして優勝します。結局三冠中二冠を含む５つのGⅠタイトルを獲ったことで北米競馬における年間獲得賞金記録をたたき出し、アメリカ競馬でその年に活躍した人や馬を投票で決定し表彰するエクリプス賞年度代表馬に選出されています。

翌1990年はGⅠレース２戦を１着-２着と好成績を残すものの、靭帯の故障が見つかり引退となります。
以後は種牡馬となりますが、アメリカではサンデーサイレンスの父であるヘイロー・母であるウイッシングウエルの血統への評価は低かったため、ほとんど買い手がつきませんでした。これはサンデーサイレンス以外のヘイローの子やウイッシングウエルの子、すなわちサンデーサイレンスのきょうだいの実績があまり奮わなかったことによります。サンデーサイレンスが特例・一発屋だったのだろうという評価だったわけですね。

そこで当時サンデーサイレンスの持ち分の1/4を所有していた社台グループ創業者・吉田善哉がサンデーサイレンスを買取ります。この時期の日本はまさにバブルの全盛期でもありましたが、これは金の力というよりも吉田とハンコックの間の信頼関係の賜物でした。

日本企業が金の力で名画を買い漁り、欧米人が眉をひそめていたのがこのころです。しかしサンデーサイレンスに関しては、とても成功するとは思えない不人気血統の馬を日本人が買っていったと、失笑の種となったようです。

しかし、種牡馬としてのサンデーサイレンスの日本での活躍も目覚ましく、最初に述べた通りとなります。産駒数（種付数）：1530頭、産駒勝利数：2749勝、産駒重賞勝利数311勝（137頭）、産駒GⅠ級競争勝利数：71勝（42頭）。代表的な産駒は直接の子供だけでもスペシャルウィーク、サイレンススズカ、スティルインラブやディープインパクトなど、枚挙にいとまありません。その孫なども追っていくと、2011年の日本ダービーは18頭すべてがサンデーサイレンスの血統であるという事態にまで至りました。

競り市で二束三文で買いたたかれるところだった黒く貧相な馬が、一躍アメリカ競馬のトップに立ち、日本競馬界をもその血で席捲しました。こうしたことからサンデーサイレンスは『みにくいアヒルの子』のアヒル（白鳥の子）に例えられるようになります。

譲りいただいたぬいぐるみの鞍には、彼の誕生日と両親の名前が記されています。「馬は血で走る」を、自らが新たな起点となって証明して見せ、現代日本競馬の礎となった名馬中の名馬といえるでしょう。