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【宅配買取】防水&ソーラーパワー! カセットウォークマンの変わり種、だけど本流? WM-F107を埼玉県川口市のお客様よりお譲りいただきました!

ソニーのカセットウォークマン、WM-F107を埼玉県川口市のお客様よりお譲りいただきました。良盤ディスクのご利用、誠にありがとうございます。

ウォークマンの衝撃

早いものでウォークマンが世に出てから40年以上が経ちました。
1979年、登場当時のあの衝撃を忘れることはできません。
外で音楽が聴けるというだけでもすごかった。
しかもモノとしてぶっちぎりでカッコよかった。
そして何より、このイメージでした。

初代ウォークマンのパッケージなんですが、「かっこいいものばっかり写ってんな」と思ったものです。
外で音楽が、しかもステレオで聴けるというかっこいい機械。
ゼッタイ枯れなそうなパワフルな緑の芝生(昔の日本の芝生はおもくそ冬枯れしてましたなあ。あれはあれで味がありましたが)。それを横目に、ウォークマンで音楽を聴きながらローラースケートを楽しむキレイなお姉さん(今ではなかなか想像しづらいのですが、当時のTVコマーシャルの外国人のモデルさん起用率の高さったらハンパなものではなかったのです)。

このイメージによって、ウォークマンはスポーツとがっちりタッグを組む運命が決まったと言えます。

先にあげたリンクのニュースは、銀座ソニービル跡地の銀座ソニーパーク開園直後のイベントで、「音楽を聴きながらローラースケートをしよう」という体験型プログラム。ソニー自体もこのウォークマンとスポーツのイメージをいまだに強く保持しつづけていることの証だと言えるでしょう。

ウォークマンに衝撃、と汗と水

そのうえウォークマンは1970年代後半のジョギングブームと合流を果たし、大変な売り上げを記録することになります。
お気に入りの音楽を聴きながら走るのは楽しい、速い曲を聴きながら走ると速くなった気がする、ウォークマン聴きながら走っていると自分がカッコよくなった気がするのです。「気がする」が3分の2を占めていますが気がするというだけでも気持ち的にはいいことだという気がします。

というわけでウォークマンは、「過去に類例を見ない酷使を食らう精密な音楽プレイヤー」となりました。

衝撃、汗、水をこれでもかと食らったわけです。

村上春樹に「ウォークマンへのレクイレム」というエッセイがあります(新潮文庫『ランゲンルハンス島の午後』収録)。彼はウォークマンWM-2(名機!)を、ランニングのおともに4年間(!)使い続けたと書いています。

それにしても四年間よく文句ひとつ言わずに汗にまみれ、雨をかぶり、揺さぶられ、あるときはコンクリートの路面に叩きつけられながらがんばってくれたと思う。

村上春樹「ウォークマンのためのレクイレム」より

村上センセイはサポーターで腕に固定して走っていたそうな。ご存じの通りセンセイはガチのランナーですから、その酷使がいかに激しいものであったかは想像ができます。ご本人は「機械専門のお寺があったら戒名でもつけてあげたい」と冗談めかして述べられていますが、我々としても「世界的な小説家ムラカミ・ハルキによって酷使されたWM-2」として常設展示しておきたい気分にもなります。ワタシだったらイチローのバット、くらい見いってしまうと思います。

WM-2は歴代ウォークマンのなかでも屈指のデザイン性を誇っていますしね(リンク内ご覧の通り、ソニー自身も「ウォークマンを代表するデザイン」と誇っております)。そもそも見てて飽きませんから。

出典:いがらしみきお『BUGがでる』40 ページより

『ぼのぼの』で知られる漫画家のいがらしみきおもウォークマンを酷使したひとりです。初代レコーディング・ウォークマンってことはWM-R2でしょう。

村上春樹がWM-2をそしていがらしみきおがWM-R2をぶっ壊れるまでジョギングで使ったって、なんかすごいいいエピソードに思えません? ワタシは好きです。レコーディング機能はジョギングにはトマソンなところ、とても好きです。ともあれいがらしセンセイのWM-R2もこれまた酷使に次ぐ酷使によく耐えたものだと思います。

ウォークマン、けっこう強かったんですね。もちろんポーチに入れたりサポーターで巻いたり、皆いろいろ対策を施していたからこその部分もあると思います。ウォークマンって開けるとメカニックまるだしだから繊細だなと思うのが普通ですし、実際自分は汗と水でだめにしてしまったこともありました。弱くはないし、強いが、すこぶる強靭とは言い難い。

だから、もっと強いウォークマンが欲しい、という思いが出てくるのは当たり前のことでした。

防水&ソーラーパワー、WM-F107

ウォークマンはもっとさまざまなスポーツの現場に広がってもらいたい、かつその現場環境に耐えうるものにしたい、という発想が出てくるのは必然です。
その結果のひとつが、1987年に発売されたこのWM-F107なわけです。

まずはこのカラーリングです。一発でお分かりになるでしょう。「あ、このウォークマン海に行きたがってるぞ」と。カラーは他にブルーとホワイトがありましたが、イエローがいちばん「らしい」ですよね。ウォークマン用の防水スピーカーでイエローも出てましたしね、そうなるともうマリンスポーツ用品と並んでも違和感ありません。

最大の特徴がソーラーセルの搭載です。灰色の「SOLAR WALKMAN」の部分なんですが、太陽光の4時間充電で2時間稼働、といったところだそうです。現在も災害用で太陽電池稼働のラジオが売られていますが、充電に時間がかかる弱点は変わらないところですね。

太陽出てなくて充電できなかったらどうすんだべよ、ということで単3乾電池での駆動も可能です。ただ、我々がよく知るウォークマン用単3電池のアダプターとは形状がまったく違いますね。防水のフタもバッチリついていて、なんだか潜水艦の艦橋もしくは潜望鏡を思わせる、非常に特異なデザインです。

チューナーもTV/AM/FMと揃っています。各種切り替えスイッチ、チューニングのダイヤル。周波数表示、わかりやすい位置にまとまっていますね。夏の海で聴くラジオは永遠のロマンですから、ここ大事です。

ホルダー付きはスポーティー度が一気にアップしますよね。スポーティー度で言えばメーカー違いますがPanasonicのSHOCKWAVEシリーズなんてのはかーなり本体デザインもホルダーのデザインもイケてて、特にアメリカ限定モノは日本への友人土産として結構重宝したもんですね(遠い目)。

内部への防水っぷりも最後に確認しておきましょう。ボタン部の防水も内部への防水もパッキンパッキンですね。

いかがでしたしょうか。ウォークマンにしてはポップだしフリーキーだなと思ったかたが多いんじゃないでしょうか。カラーリングなどは80年代後半にmy first Sonyシイリーズと銘打ってリリースされたキッズウォークマンを彷彿とさせるところもありますし、見た目的には変わり種ウォークマン、と言っていいでしょう。

ただ、ウォークマンとスポーツとの親和性を追求したという意味では、ウォークマンが世界に広がるきっかけとなった道をまっすぐ歩いてきた製品でもあるんじゃないか、と思うのです。

見れば見るほど、不思議な気持ちになるウォークマンです。

良盤ディスクでは、ウォークマンはじめ各種ポータブルオーディオプレーヤーを高価買取させていただきます。

お客様の大切にされてきたプレーヤーを泣く泣く手放そうとお考えでしたら、是非当店に一度ご相談下さい。

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(書いた人)HB-55から始まってWM-F702、NW-E042、そしてNW-A25とウォークマンに忠誠を誓っている良盤ディスク 買取広報スタッフ。初手、ウォークマンじゃない! 日々お売りいただいたアイテムをご紹介します。

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良盤ディスク 広報スタッフ

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