リバーブとは? その基礎と役割
リバーブの基本的な役割と用途
リバーブは残響音や音の余韻の事を指し、リバーブエフェクターはギターやベースといった楽器の音へ電気的に残響音を加える音響機器になります。
演奏した音に残響音や余韻を加えることで、音自体に空間的な奥行きを持たせて、重厚感や臨場感を与えてくれます。
リバーブ、エコー、ディレイの違い
リバーブと似た効果にエコーやディレイと呼ばれる効果があり、どちらも空間系になります。
両者は似たような効果ですが、明確に違いが有り、別のものとして扱われています。
では、何が違うのかですが
リバーブ
自然界にある残響音や反響音。
コンサートホールなどの広い空間で音を出すと響いて聞こえるのがまさにリバーブになります。
エコー、ディレイ
遅延(ディレイ)して聞こえてくる音が最初の音と同じ物と判別できるもの。
やまびこのように同じ音が何度もズレて聞こえてくるがエコー、ディレイになります。
リバーブの種類と各特性
ここでは代表的なリバーブの効果について紹介していきます。
もちろんリバーブエフェクターによって収録されている効果は異なり、その収録されている効果の違いがそのエフェクターの魅力でもありますので、色々試してみるのも面白いかと思います。
ホール
大きな広い空間で音を反響させたような音の効果。
広ければ広いほど音の戻りが遅れるので余韻が長く続く。
ルーム
ホールに似ているものの、もっと狭い空間で音を反響させたような音の効果。
ホールより狭いので音の戻りが早く、余韻も短め。
スプリング
プレートよりも少し遅れて生まれた方式で、原理的には同じで金属製のスプリングを振動させて残響を発生させる。
残響音に温かみがあるのが特長で、響きも自然な印象。
プレート
1950年代に生まれた方式で、金属の板を吊るして振動させる事で残響を発生させる。
残響音に癖がなく、響きも自然な感じなのでどんな音とも相性がいい。
シマー
2010年に登場した比較的新しいリバーブの種類で、まるでパイプオルガンを演奏しているかのような、壮厳で幻想的な残響音が特長です。
おすすめ!定番リバーブエフェクターとその特徴
BOSS RV-6
定番のリバーブペダルとして人気のあった「RV-5」の後継モデルが「RV-6」です。
「RV-5」をベースに新しいリバーブ効果や機能が追加され、最近のリバーブペダルに求められる要素が詰め込まれているので、悩んだらとりあえずこれを買っておけば大丈夫というレベルの定番モデルです。
収録リバーブ:ROOM / HALL / SPRING / PLATE / +DELAY / SPRING / SHIMMER / DYNAMIC / MODULATE
メーカーページ:https://www.boss.info/jp/products/rv-6/
TC Electronic Hall of Fame 2
こちらも定番のリバーブペダルとして人気の高いTCエレクトロニック「Hall of Fame 2 Reverb」になります。こちらも元々あった「Hall of Fame」に最近のリバーブに求められる要素が詰め込まれたリニューアルモデルです。近年のリバーブの代名詞とも言えるシマーも搭載されています。
前モデルから引き続き「TonePrint機能」も搭載されているので、スマホやPC経由で有名ギタリストの設定をダウンロードして使用することができます。
収録リバーブ:ROOM / HALL / SPRING / PLATE / CHURCH / SHIM /MOD / LOFI / プリセットを3種類登録可能
メーカーページ:https://electori.co.jp/tcelectronic/HALL_OF_FAME_2_REVERB.htm
コスパ最強!格安リバーブエフェクター
TC Electronic Skysurfer
『SKYSURFER REVERB』はTCエレクトロニックの中でも低価格ブランドに含まれるモデルとなります。とはいえ、定評のあるTCエレクトロニックのクオリティはそのままに低価格を実現されています。まさにコストパフォーマンス最強のモデルといっても過言では有りません。
収録されているリバーブは3種類ですが、すべて基本とも言える王道の3種類ですので、リバーブを試してみたい方やはじめての方にはおすすめのモデルです。
収録リバーブ:HALL / SPRING / PLATE
メーカーページ:https://electori.co.jp/tcelectronic/SKYSURFER_REVERB.htm
BEHRINGER DIGITAL REVERB DR600
格安オーディオ機器メーカーのBEHRINGERから発売されている『DIGITAL REVERB DR600』は、格安ながら4つのツマミと6種類のリバーブ効果が搭載されているハイコストパフォーマンスモデルです。
100%出るわけでは無いのですが、いろいろと問題もあるようで、スイッチ気切替時にノイズがのったり、電池だと電圧不足で動かなったり(別売りの電源を使えば大丈夫)・・・ ただ、この価格で6種類のリバーブが内蔵されているのはコスパ最強!これらのデメリットを差し引いてもコスパの方が勝る1台かと思います。
収録リバーブ:ROOM / HALL / SPRING / PLATE / MODULATE / GATE
メーカーページ:https://www.electori-br.jp/products/417.html
ハイエンド!多機能リバーブペダル
BOSS RV-500
BOSSの考えるリバーブペダルのすべてが詰まったハイエンドリバーブエフェクターが『RV-500 REVERB』です。
32bitプロセッサの処理でプロレベルの音質を実現するだけでなく、多彩な12種類のリバーブタイプや、それらのリバーブを同時に使用できるモードなど、今考えうるリバーブのすべてがこの1台に詰まっています。
収録リバーブ:ROOM / HALL / SPRING / PLATE / SHIMMER / FAST DECAY / EARLY REFLECTION / NON-LINEAR / SFX / DUAL / SRV / SPACE ECHO
メーカーページ:https://www.boss.info/jp/products/rv-500/
strymon blueSky v2
リバーブの世界に革命を起こしたシマー・リバーブの先駆けとなったモデル「blueSky」の次世代モデルが『blueSky V2』になります。
前モデルとの違いとしてシマーの調整つまみが追加され、これによりどのモードでもシマーエフェクトを使用することができるようになりました。新規に追加された「MOD」スイッチや「VERB」と掛け合わせで今までにないリバーブを演出することも可能です。
今流行のシマー・リバーブを遊び尽くしたい方にはおすすめの1台です。
収録リバーブ:ROOM / SPRING / PLATE
メーカーページ:https://allaccess.co.jp/strymon/bluesky/
まとめ
今回はエフェクターの中でも一般的な「リバーブ」についてまとめてみました。
60年代のベンチャーズを代表とするサーフサウンドや、レゲエなどでよく使われている独特なあの残響音と言えばわかりやすいかも知れないですね。カフェで流れているようなおしゃれな曲にも使われています。
最近はシマーリバーブと言った昔は無かった新しいリバーブも流行っていますので、興味のある方は是非触れてみて楽しんでみてください。